羽織着せかけ行き先訪ねすねて箪笥を背で閉め [狂歌・川柳・都々逸]
旦那を送る女房。訪ねても本当のことなんか答えないのがわかっていながら、行き先を訪ねて、嘘をつかれてまたすねてみたり。
その旦那、行った先で気ままに昼寝。決して女房のところが落ち着かない、と言うわけでもないのだけれど。それを見守る女の一句。
◆うたた寝は毒だとかねて知りながら 起こしゃそのまま帰る人
帰したくないけど帰さなきゃならない。いっそ最初から会わなきゃ楽なのかしら。
◆会えば苦労 会わねば気病み 首尾に不首尾にやせる秋
どちらも気苦労が絶えない。
やっと起きた男は、やっぱり女房の元へ。本人だけが巧く立ち回っていると思いこんでいるのか、開き直っているのか。
◆いっそ聞こうか いや聞くまいか たたむ羽織に 酒のあと
帰ってきたら帰ってきたで、女房の気苦労は絶えない。男は、知ってか知らずか高いびき。
去年よりちいさき灯籠吊しけり [狂歌・川柳・都々逸]
正岡子規
この季節になると、盆の句や終戦記念日の句など、「死」を取り扱う句が多くみられるようになります。掲句は、残された側の句。毎年死者との距離が遠くなっていく「生きている側」の人間を描いています。
これに対し
いちはやく迎火焚きし隣哉(同上)
は、昨年無くなった方を向かえるのでしょうか。
死んだことないので「死」についてはなかなかわかりませんが、掲句を読むと、「死」に対する「生きている」人間の気持ちは少しはわかる気がします。
今やっている冒険が、自分の実績となる。血肉となる。 [本]
「仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本」(米光一成)
実際に、嫌々やっているプロジェクトが、次々険悪なムードになり、気になるひと言にぶつかった。
掲題の続き。
「……自分のスタイルとは違うけど「ひとまずこなして次こそは!」などと考えてやってはいけない。スポーツで変なクセがつくと、なかなか直すことができないのと同じだ。」
思えば、僕の人生は「ひとまずこなして次こそは」の連続だった気がする。今もしかり。
引用した章のタイトルは「自分の「勝利」を譲るな!」。
与えられる冒険=プロジェクトに自分の勝利条件を見いだしにくくなっている場合、やはり自分の勝利条件を満たしてくれる新たな冒険を求めて、自ら旅に出なければいけないのだろうか。
いい加減、そんな歳になった気がする。
イチ ローマ軍残留を正式発表 [コピー]
我が応援する清水エスパルスには、市川大祐という選手がいる。かつて17歳で日本代表デビューし、フランスワールドカップにも帯同したので、サッカー好きの人なら知っているでしょう。
その市川選手、エスパルスのサポーターからは「イチ」という愛称で呼ばれている。で、今日の言葉。Yahoo!ニュースの見出しに見つけたとき、……僕の頭の中には、グラディーターみたいな古代ローマの甲冑をつけた市川選手しかなかった。勇猛果敢に蛮族に立ち向かう「イチ」。酔っぱらいに絡まれた美女を救うため、コロッセオで決闘をする「イチ」(彼はそういうタイプなんです)。