羽織着せかけ行き先訪ねすねて箪笥を背で閉め [狂歌・川柳・都々逸]
旦那を送る女房。訪ねても本当のことなんか答えないのがわかっていながら、行き先を訪ねて、嘘をつかれてまたすねてみたり。
その旦那、行った先で気ままに昼寝。決して女房のところが落ち着かない、と言うわけでもないのだけれど。それを見守る女の一句。
◆うたた寝は毒だとかねて知りながら 起こしゃそのまま帰る人
帰したくないけど帰さなきゃならない。いっそ最初から会わなきゃ楽なのかしら。
◆会えば苦労 会わねば気病み 首尾に不首尾にやせる秋
どちらも気苦労が絶えない。
やっと起きた男は、やっぱり女房の元へ。本人だけが巧く立ち回っていると思いこんでいるのか、開き直っているのか。
◆いっそ聞こうか いや聞くまいか たたむ羽織に 酒のあと
帰ってきたら帰ってきたで、女房の気苦労は絶えない。男は、知ってか知らずか高いびき。
2008-11-13 04:18
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