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一富士二鷹ジョンレノン [本]

長島有『ジャージの二人』『ジャージの三人』

久しぶりに小説一気読み。
本当に巧みだなぁ、この人。

俳句で言う《二物衝撃》とか、
米光講座で言う《ジャンプ》みたいな事象が、
とても巧みに編み上げられていて、
細かい別々の写真をコラージュして、
離れて見ると全体で別の絵になっているっていう作品みたい。
(モナリザとかカンパリとかの奴ね)

ジャージやカマドウマやアルフォートやワープロやら熊手やら……
情景としては違和感がないし、
語り口もなめらかですらすら読めるけど、
よくよく考えるとその組み合わせはちょっと不思議って感じで
でもそれらの細部が浮かび上がらせる全体の《感情》は
ふと涙ぐんでしまうほど雄弁に語りかけてくる。

こんな文章が書けるようになりしたいなぁ。

……長嶋さんはブルボン小林名義で『ぐっとくる題名』という本も出しています。きっと言葉が生み出す感情とか情景という事を、いつも考えているだろうなあ、この人は。
タグ:小説
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